ZT 表情から読み取る感情、欧米人と東アジア人に違い


表情から読み取る感情、欧米人と東アジア人に違い

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 東アジア人と欧米人とでは表情から読み取る感情が異なっていることが、最近新たに発表された調査論文で明らかになった。人間の表情はおおむね世界共通だというダーウィンが提唱し、今日の心理学界で広く受け入れられている説に疑問をなげかける発見だ。
Rachael E. Jack, et. al.
調査では、被験者に3次元コンピューターグラフィックスで作り出した数千種類の表情を見て、感情を判断してもらった
 調査では、欧州の学生15人と東アジアの学生15人(最近欧州に来たばかりの若い中国人男女)を対象に、各自にどういう感情を表しているかを判断してもらった。「白人の欧米人」と東アジア人両方の顔を半々ずつ使用した。(無作為とはいえ、筋肉の動きの規則に準じて「自然」な表情を作り出すようにした。)
 喜び、驚き、恐れ、嫌悪、怒り、悲しみの6種類の感情の中から1つを選択してもらう(「分からない」も含む)とともに、感情の強さも判断してもらった。これら6種類の感情は長い間、人間の表情によるコミュニケーションを構成する基本要素とされてきた。
 6つのカテゴリーに対する欧州の学生の答えはほぼ一様で、これらカテゴリーが表情のグループ分けにおいて重要であることを裏付ける結果となったようだ。それに対して、東アジアの学生の答えは各自で大きく異なっていた。特に、驚き、恐れ、嫌悪、怒りに対する答えは、かなり重複しており、アジア人にとってはそれらが表情を「読み取る」際の基本要素とはなっていないことを示している。それどころか、喜びと悲しみを表す筋肉の動きは文化圏ごとに明確に異なっているが明らかになった。
 もう1つの注目すべき発見は、東アジア人は、強い感情を示す初期の印が目の動きに表れると解釈する傾向があるようだ。東アジア人にとって目が重要であることを示す例の1つが、顔文字だ。欧米人は喜びを示す場合、:) という顔文字を使用するのに対して、東アジア人は ^ . ^ という顔文字を使用する。また、怒りを示す顔文字も、 >.< だ。
 今回の調査では検証されていないが、研究者が指摘しているとおり、欧米人には分からない、「アジア人」特有の表情(例えば屈辱やうぬぼれ、罪悪感を表すもの)がある可能性はある。
 ただし、重要なのは、研究者も述べているとおり、このデータが「進化心理学から社会神経科学、デジタルアバターを介したソーシャルネットワーキングに至るまで広範な分野における独自の先天性-後天性論争」を再燃させるきっかけとなる可能性があることだ。
(出所:『Facial Expressions of Emotion are Not Culturally Universal』<著者:レイチェル・E・ジャック、オリバー・G.B.・ギャロッド、Hui Yu、ロベルト・カルダーラ、フィリップ・G・シンス。米国科学アカデミー電子版4月16日掲載>)

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